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Nikon Z9の気になる動画性能(4)8K を超えるオーバー8K/60p を含む 12bitRAW 動画のカメラ内記録機能の搭載

2021年11月03日更新|Nikon Z9動画性能ジンバル撮影8K60p内部記録

引き続き、Nikon Z9の気になる動画性能(4)8K を超えるオーバー8K/60p を含む 12bitRAW 動画のカメラ内記録機能の搭載について書きたいと思います。

 

 

Nikon Z9 注目の動画性能

 

1)4K UHD/120p 動画でも画面クロップ無しで撮影できる

2)ローリングシャッターゆがみを世界最小に抑え、メカシャッターレスを実現。

3)縦横 4 軸チルト式の画像モニターを搭載し、縦位置、横位置問わずハイアングルおよびローアングル撮影の高い操作性を実現。

4)8K を超えるオーバー8K/60p を含む 12bitRAW 動画のカメラ内記録機能の搭載

5)効率のよい放熱設計により、8K UHD/30p で世界最長約 125 分の動画がカメラボディー内のメモリーカードに記録可能。

※動画性能とは直接関係ないですが(6)ジンバル運用上の懸念点も。

 

4)8K を超えるオーバー8K/60p を含む 12bitRAW 動画のカメラ内記録機能の搭載

 

ここは(5)効率のよい放熱設計により、8K UHD/30p で世界最長約 125 分の動画がカメラボディー内のメモリーカードに記録可能。と被る話なのでまとめて書くことにします。

 

自身8Kでの撮影は未経験で、特に今すぐ必要としているわけではありませんが、現時点で『8K60p』を謳ったことのインパクトは非常に大きかったと思います。映像作家や私のようなジンバラーにとって心躍らないワケがありません。

 

既に8K30pを表明しているカメラはありますが、30pより60pの方が圧倒的に表現の幅が広がりますし、後編集においても映像表現がより豊かになりますからね。動画性能においても、圧倒的優位に立っていると言って良いレベルかと思います。

 

他メーカーは4K60pですら熱問題で苦戦している中、その倍の解像度かつ内部記録ですよ!?しかも、12bit RAWですら内部記録を謳った裏には、Nikonのただならぬ技術力と自信・意気込みを感じずにはいられません。絶対に一眼カメラにおいて復権を果たすという意思表明に私には見えました。

 

地味なれど、裏付けの取れた確かな技術を搭載してくるNikon、慎重には慎重を期すあのNikonですからね、これがやっぱり無理でした〜という間抜けなことは絶対ならないはずですから。でも今回ばかりは地味どころか、ドでかい花火を打ち上げたが如く!でしたね。

 

縦グリ一体型は少々大きめのサイズなので、放熱設計は容易ではないか?との意見もあるでしょう。しかし小型化を優先するあまり、熱問題により撮影を中断せざるを得ない状況に陥ってしまうことの方がプロ機としては致命的だと思うのです。

 

私はNikon Z6とSONY FX3を使い分けしていますが、Z6を使っていて熱停止なり温度警告が出た試しは一度もありません。したがって非常に信頼の置けるカメラですね。更に言えば、途中バッテリー交換はしたものの、4時間ほど電源を入れたままでもまったく問題なく撮影できました。とはいえ、夏場の直射日光の当たる場所での撮影だったので、カメラボディはかなり熱いなと分かるほどでした。

 

逆に、FX3は10分も経たずに温度警告が出、強制的にシャットダウンしてしまったことが多々あります。その時は撮影の仕事だったため非常に慌てました… もう勘弁してくれと。メーカーの謳い文句にはちょっと問題があるとさえ思ったほどです。とはいえ、温度警告を高にしておけば警告こそ出ませんが、それでも触れないぐらいに熱くなりますから、やはり撮影中は少々心配にはなります。

 

※いずれも4K30p記録時

 

余談:堅牢性(防塵防滴性能含む)について

 

Twitterでは、堅牢性(防塵防滴性能含む)において他メーカーのフラッグシップと比較するのはどうか?というような意見もありました。いやいや、そりゃ比較するでしょうと。各々のメーカーが世に送り出す最高性能を誇るフラッグシップ機なんですから… とツッコミを入れたくなりましたけどね。

 

Nikonの出した結論として、フラッグシップ機は従来の一眼レフの流れを汲む縦グリ一体型がベストだということですね。間違いなく堅牢性(防塵防滴性能含む)に優れていると誰もが思うはずです。

 

しかしながら、SONYのフラッグシップ機であるa1は、別途縦グリを付ける必要がありますので、その縦グリの接合部分からホコリや水気が侵入しないとも限りません。しかも縦グリの部材は樹脂製でしょうから、落下させた際にバキッと割れてしまうかも知れません。これが果たしてプロ機として通用するのか?私には大いに疑問が残ります。

 

今回も余談が長くなりました…

 

次回、(5)は飛ばし(6)ジンバル運用上の懸念点について書きたいと思います。

 

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撮影・執筆者

Takeru Tokyo Landscape

ジンバル撮影/指導/講師

豊富な実践経験から得たブレのないジンバル撮影テクニックを独自の理論に落とし込み、専門家ならではの視点でジンバルの正しい使い方を指導しています。2019年より自らが主宰するジンバル講習は日本で唯一。

講師業の傍ら、ジンバルで捉えた映像素材・ストック動画を撮影中。撮影対象は、主に都市景観:ビル街・建造物・商業施設など。詳しくは、映像素材・ストック動画のページをご参照ください。


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