高感度性能重視の低画素機に終焉の時が来た
2022年10月28日更新|高感度性能|低画素機|SONY α7SIII|SONY FX3
今回も読み物です。お時間ある時にどうぞ。
首題の通り、高感度性能を重視した低画素機は既にその役目を終えつつある… というのがここ最近私なりの見解です。
高画素機&暗いレンズでも十分にクリアな映像が撮影できる
この映像を撮影し、帰宅後に再生してみて驚きました。
5000万画素でも、F5.6であってもここまでノイズ感なく撮影できるのなら、もはや低画素機&明るいレンズに拘る必要はないと…
私は元々一画素あたりの受光面積が広い低画素機、高感度性能特化型の “SONY α7SII”(1200万画素)に憧れ、その後も “SONY α7SIII”, “SONY FX3” へと買い替えて来ました。
しかしながら、以下のような点で徐々にそのアドバンテージを失いつつあるというのが現状ではないかと思いました。私がかつて所有していた、もしくは今も使い続けているカメラを例に話を進めていきます。
1)低画素機は解像感が劣る
α7SIII, FX3を例に上げると、約1200万画素から4Kデータを生成(約800万画素)するため、あまりオーバーサンプリング効果を期待できません。(実際には1000万画素程度でありほぼドットバイドットに近い)
これに対し、“Nikon Z6” は約2400万画素から4Kデータを生成するため、十分なオーバーサンプリング効果を期待できます。この時点で、サンプリングデータ量に倍以上の差が出ており、当然ながら撮影結果を見ればその解像感の違いは明らかですね。
2)Log撮影時は更に解像感が低下する
Log撮影は、一般にISO感度を増感した状態で撮影するため、通常の撮影(スタンダードガンマ)とは違って比較的ノイズ感が増します。これに伴い、ノイズによって解像感が失われてしまう場合があります。
私は都市景観を撮影するので、パキッとしたクリアな映像を目指しているのですが、それがLog撮影となると一気にボヤッとした映像になってしまうんですね。なので、解像感を落としたくない場合、また特に注文のない限りはスタンダードガンマで撮ります。SONYで言うならPP OFFですね。その代わり、ダイナミックレンジが狭くなってしまうという弊害はあります。
敢えて夜のシーンを撮るなら、Log撮影による解像感の犠牲は仕方ないと思うのですが、さすがに明るい日中で解像感が落ちるというのは最後まで許容できませんでした。
3)実際にはISO409600まで使うことは稀
α7SIII, FX3を使っていて、ISO409600まで増感して撮影したことはありません。
記録映像としては使えると思うのですが、撮影業務として高品質な映像制作を期待される場合、また雰囲気重視の映像として使う場合、見るに堪えないノイズまみれな映像になってしまいますので、実用域としてはせいぜいISO102400くらいでしょうか。
“Nikon Z6” も一応ISO204800まで増感できますが、そこまで上げるとノイズまみれになってしまうのでほとんど使いません。真っ暗闇をどうしても炙り出したいならせいぜいISO51200くらいでしょうか。
4)高画素機でも高感度耐性が向上してきている
ページトップに貼り付けたYouTube動画でも判る通り、“SONY α1” とF5.6のレンズでここまで撮れるわけですからね。
α1を入手してつくづく実感していることですが、一昔前の高画素機(4000万画素オーバー)と比べると大幅に高感度耐性が向上していることには本当に驚かされました。ある意味、ショッキングでもありましたね。あぁ、もう低画素機は終わったんだなぁと…
近々発売の “SONY α7RV” の高感度耐性も、恐らく飛躍的に改善されていることでしょう。そうなると、低画素機の唯一の美点であった高感度耐性はあまり意味をなさなくなります。
5)4KならAPS-C機でもいいんじゃない?
4Kの動画性能は、ここ数年でこれ以上ないくらいに各メーカー高性能化しました。
4K映像を撮影するカメラとしては、もはやフルフレームでなくても十分な性能を発揮しているのでは?とさえ思います。フルフレームを主導してきたSONYですが、今となってはフルフレーム至上主義が行き過ぎた感が否めません。フルフレームだからなに?ってとこですかね…^^;
一眼カメラがミラーレス化されて以来、カメラもレンズも一時は軽量にもなりましたが、フルフレーム用の高性能レンズは以前にも増して大型重量化されてしまっています。したがって、今となってはフルフレームに拘るのもどうかとさえ思えるようになってきました。
まぁだからこそ、SONYは “FX30” をリリースしたという経緯もあるでしょうし、その辺のマーケットニーズを的確に掴んできたという結果なのだと思います。しかも、FX30はCinema lineの一角をなす業務用シネマ機ですから、プロ用途にも十分耐えうるカメラです。更に言えば、『APS-C機 = アマチュア向け』という固定観念で捉えるのはもはや時代遅れと言えるかも知れませんね。センサーが小さいというだけで、それ以外はガチ装備ですから…
言葉は悪いかも知れませんが4Kなど所詮は800万画素です。そのために、大型で重量のあるフルフレーム・システムをあえて使う意味がどこにあるのか?改めて考えさせられています。
今後も私はフルフレームを使っていきますが、より小型軽量なAPS-C機へのシフトも検討に入ります。フルフレーム・APS-C各々の良い部分を活かせるよう、機材も頭も切り替えていくつもりです。
関連ページ・ブログ記事へのリンク
撮影・執筆者

ジンバル撮影/指導/講師
豊富な実践経験から得たブレのないジンバル撮影テクニックを独自の理論に落とし込み、専門家ならではの視点でジンバルの正しい使い方を指導しています。2019年より自らが主宰するジンバル講習は日本で唯一。
講師業の傍ら、ジンバルで捉えた映像素材・ストック動画を撮影中。撮影対象は、主に都市景観:ビル街・建造物・商業施設など。詳しくは、映像素材・ストック動画のページをご参照ください。
記事一覧
- 2025年04月28日 New!!
- DJI RS4 MINI 着実な進化を遂げた最新型ジンバルの新機能・進化点・美点6つ - YouTube
- 2025年04月10日
- Hohem iSteady M7 ジンバルの使い方 1 - YouTube
- 2025年03月24日
- ジンバル講習の受講者を募集します
- 2025年02月06日
- ジンバル講習 最短30分から受講可能に
- 2025年01月16日
- ワークショップ延期のご案内
- 2024年12月23日
- DJI RONIN RS4 (+BG70) ジンバル撮影 - Tokyo Skytree town Dream Christmas Illumination - YouTube
- 2024年12月22日
- DJI RONIN RS4 (+BG70) ジンバル撮影 - Ginza Namiki Dōri - YouTube
- 2024年12月13日
- DJI RS4 or RS3 MINI どっちのジンバルにする? - YouTube
- 2024年12月01日
- ジンバルで撮影した映像素材・ストック動画の提供を開始
- 2024年11月30日
- 【告知】ジンバル撮影のワークショップ 2025年1月開催概要
- 2024年11月29日
- DJI RS4 ジンバルの使い方 - YouTube
- 2024年11月24日
- 11月25日(月)のジンバルワークショップは見送ります
- 2024年11月17日
- 【告知】11月18日(月)18:00〜 ジンバル撮影のワークショップ開催決定
- 2024年11月10日
- 【告知】11月11日(月)18:00〜 ジンバル撮影のワークショップ開催決定
- 2024年11月09日
- DJIから嬉しいお知らせ - note
- 2024年11月05日
- 11月05日(火)のジンバルワークショップは見送ります
- 2024年11月01日
- 【告知】ジンバル撮影のワークショップ 11月開催概要
- 2024年10月27日
- 【告知】10月28日(月)18:00〜 ジンバル撮影のワークショップ開催決定
- 2024年10月20日
- 【告知】10月21日(月)17:00〜 ジンバル撮影のワークショップ開催決定
- 2024年10月18日
- noteメンバーシップ『ジンバルの使い方』はじめました!
1 〜 20(222件) 次のページ



