昨年12月、DJI RS2, RSC2のファームウェア ver1.05が公開されました。

DJIは定期的にファームウェアを更新しており大変有り難い面もあるのですが、実はアップデートする度にジンバルそのものの挙動・仕様などにも手が加えられてしまっており、これに困っている人は一定数居られるのではないか？と思われます。

私も最新のファームウェアにアップデートした一人ですが、今回のver1.05はフォローの挙動に致命的な欠点が見られたため、やむを得ずファームウェアのダウングレードを実施しました。それも、一番最初のバージョンに…

今回は、その問題について端的に所感を述べたいと思います。

フォローモードの改悪

私は、ジンバルでの滑らかな映像を撮るためにDJI RS2, RSC2を導入しました。ファームウェア ver1.05にアップデートする前までは、同機のフォローモードには満足しており、数あるメーカー・機種の中で最も理想的なカメラワークが可能でした。

しかし、ver1.05にアップデートしてからすぐに同機の挙動に違和感を覚えました。それは、ユーザープロファイルのパラメーターを変えていないにもかかわらず、それ以前とはまるで違うフォローモードに変わってしまっていたためです。

以前はグリップをひねった際、ゆっくりパンフォローできていたのですが、ver1.05では急激にパンしてしまう仕様に変更されてしまったようなのです。具体的には、ひねった角度分ゆっくりフォローしていた挙動が、ひねった瞬間クイックなフォローに変わってしまった… と言えばわかりやすいでしょうか。

これでは使えません…

何のためのジンバルなのか？

DJIのジンバルの良さが完全に吹き飛んでしまうほどの改悪であり、当然ながらこれまでの使い方では無理が出てきますし、改めてパラメーターの調整・テスト撮影が必要になります。何てことをしてくれたんだ… と、今回のファームウェアには非常にガッカリさせられました。

対策はいくつかありましたが、手っ取り早いのはユーザープロファイルのパラメーターを下げること、そしてモーターパラメーターの強度も下げることです。とはいえ、以前のフォローモードに戻るわけではなく、使い手が運用でカバーしていくしかありません。

もう一つは、ファームウェアをダウングレードする方法です。これについては自己責任になりますので注意が必要です。手放しにオススメできるものではありませんが、次回のブログでそのやり方や注意点など書きたいと思います。

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撮影・執筆者

Takeru Tokyo Landscape

ジンバル撮影／指導／講師

豊富な実践経験から得たブレのないジンバル撮影テクニックを独自の理論に落とし込み、専門家ならではの視点でジンバルの正しい使い方を指導しています。2019年より自らが主宰するジンバル講習は日本で唯一。

講師業の傍ら、ジンバルで捉えた映像素材・ストック動画を撮影中。撮影対象は、主に都市景観：ビル街・建造物・商業施設など。詳しくは、映像素材・ストック動画のページをご参照ください。

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